週末(土・日曜日)の1~2日のみ活発な運動を集中的に行う「週末だけ運動」のパターンの人も、まったく運動をしていない人に比べ、糖尿病や高血圧、腎臓病、心臓代謝疾患など200を超える疾患のリスクを減らせることが明らかになった。
「ウォーキングなどの活発な運動を毎日行うのが理想的ですが、それができないという人も、運動をあきらめるべきではありません。どんな運動であっても、まったくしないでいるのよりは良いのです。週末しか運動できないとしても、効果を期待できます」と、研究者はアドバイスしている。
「週末戦士」に朗報です!!
週末のみの活発な運動が200を超える疾患のリスクを減少
土曜・日曜のみの「週末だけ運動」でも糖尿病や高血圧のリスクは減少 運動は自分がやりやすい方法で効果がある
「週末だけ運動」により、糖尿病のリスクは43%、高血圧のリスクは23%、それぞれ減少した。定期的に運動している人はもっとも効果が高かったが(糖尿病は46%、高血圧は28%、それぞれリスクが減少)、週末だけの運動でも効果を期待できることが分かった。詳細は、「Circulation」に発表された。
「週末だけ運動」が高血圧・糖尿病・心臓病のリスクを減少
米国の運動ガイドラインでは、健康を改善し維持するために、活発な運動を週に150分行うことが勧められている。ウォーキングなどの運動を1日に20~30分、週に5~6日行うと、推奨されている運動量を満たすことができる。
しかし、仕事や家事、育児などが忙しく、運動を行う時間を毎日とるのは難しいという人は多い。
そこで研究グループは、週末の1~2日のみの活発な運動であっても、病気のリスクを減らせるかを調査した。
英国で実施されている大規模研究であるUKバイオバンクに参加した、平均年齢が62歳の成人8万9,573人を平均6年間追跡したデータを解析した。参加者に活動量計を1週間身につけてもらい、運動の強度や行った時間を記録し、16種類・678の疾患の発症率との関連を調べた。
その結果、週末だけ運動していた人でも、まったく運動をしない人に比べて、200を超える疾患のリスクが減少することが示された。もっとも関連が強かったのは、高血圧、糖尿病、心臓代謝疾患だった。
参照:
‘Weekend Warrior’ Physical Activity May Help Protect Against More Than 200 Diseases (マサチューセッツ総合病院 2024年9月26日)
Associations of “Weekend Warrior” Physical Activity With Incident Disease and Cardiometabolic Health (Circulation 2024年9月26日)
Is It OK to Only Exercise on Weekends? (クリーブランド クリニック 2020年5月1日)
Association of “Weekend Warrior” and Other Leisure Time Physical Activity Patterns With Risks for All-Cause, Cardiovascular Disease, and Cancer Mortality (JAMA Internal Medicine 2017年1月9日)


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